楽しかったFBM

 今年のFBMは、これまでとはちょっと違う。なにせ、FBMの当日に、納車されるというのですから。
 ルノーエスパス。何年も前にエスパス病にかかってから、症状は一進一退を繰り返すも、自分が乗るなんて、思いもしなかった。実は、夏頃から、この赤いエスパスのオーナーが手放すことになると聞いていて、どなたかがお乗りになった後、僕にお話が来るようなことを聞いていました。きっと、僕が乗れるようになる頃には、トゥインゴのローンも終わり、夢の2台体制・・・なんて思っていたのですが。ちょっと予定が狂って、いきなり僕にお話が。
 トゥインゴとの生活をもう少し楽しみたいし、と、一度は断ったのですが・・・。エスパスに乗るチャンスも、そうある訳ではないし、と、思い切ってしまったのでした。
 ということで、長崎から飛行機に乗って、羽田空港へ。そして、素晴らしいことに羽田空港には、最新のコモンディーゼルを搭載したシトロエン・C4ピカソ(5シーター!)がお迎えに。リアのエアサスがもたらすフラットで快適な乗り心地。素晴らしきシトロエン・ワールド。横浜で今夜のワインを仕入れてから、CARBOXのお店に到着しました。

 お店に着くと、こんな状態。ああ、嬉しい。愛しのエスパスです。
 前回エスパスを試乗して購入を決めたとき、せっかくだからFBMにはエスパスで行き、そのまま長崎に乗って帰りたいとわがままを言いました。限られた時間の中で、原工房さんでメンテナンス。タイミングベルトとウオーターポンプ、エンジンマウント、ドアロックを交換、ミシュランのプライマシーHPを新調し、アライメント調整をしていただきました。それから、車検を通し、ボディーをガラスコーティングして、ウインドウにフィルムを貼ってと、限られた時間の中で最大限のメンテナンスをしていただきました。そして目の前に現れたエスパスは、5年分の傷などあるものの、新車のように輝いていたのでした。

 納車後、C4ピカソ、ロガン、ルーテシアRSで構成されたチーム・CARBOXは、中央高速を疾走して会場に向かったのですが、僕は信州蕎麦を食べていきたいと思い、関越〜上信越道ルートへ。環八の渋滞に時間を食われましたが、ロガンのオーナーにいただいた、とっても美味しいパンを頬張りながら、なんとか3時前に小諸に到着。久々の草笛にやってきたのでした。

 お店の前には、こんなでかい猫が。観光客に慣れているようで、動じない。ただ、お店の中にも出入りしていると見えて、正直、猫アレルギーの僕としては、店内の居心地が悪くなったと感じたのでした。

 それでも、これがあれば、幸せです。野沢菜。ばりぼりと食べていると、信州にきたという実感がこみあげ、長野に住んでいた頃を懐かしく思い出すのです。

 そして、相変わらずボリューム満点の蕎麦。この蕎麦屋が、信州で格別美味しいお店とは言いませんが、これぞ信州の蕎麦と言う安心感と美味しさを堪能できます。
 しかし、こんな時間にお腹いっぱいになって、どうするのでしょう。

 ここから車山までは勝手知ったるルート、と思っていたら、エスパスからの風景はこれまでと違って見えて、いくつか曲がるポイントを間違えて、これまで通ったことのない国道を走ることに。裏道の方が紅葉がきれいだっただろうなあ、と後悔しつつ、大分暗くなって来たので、先を急ぐことにしました。すれ違うのは山から下りてくるフランス車達。麓の宿に泊まるのでしょうか。
 そんな国道沿いでも、きれいな紅葉を楽しめました。

 そして、いつもの駐車帯に到着。毎年、真っ青な空と、黄金色のススキ、白樺湖の紅葉や遠く浅間山などを眺望するのですが、今年は時間も遅く、霧が出ていて、あまりぱっとしません。それでも、ちょっと雰囲気のある写真が撮れました。

 受付をすませ、ホテルに着いたら、もう皆様チェックインをすませていて、駐車場は黄色いルノーバスや、カトル軍団など、おなじみの面々がずらり。去年はここで中途半端に昼寝をして、その後の体調が狂ってしまったのですが、今年は疲れも少なく、なによりお腹いっぱいなので、散歩にでかけることに。
 北村さんのトゥインゴや、ルノー出雲空港店の島根ナンバー隊など、いろいろ発見しつつ、今年は冷え込みが弱いなあなどと余裕の発言をしながら、日の沈んだ車山を散策したのでした。
 この夜は、FBMに通い始めて初めて、前夜祭を欠席。ホテルで、持ち込んだワインや日本酒で、楽しい時間を過ごしたのでした。

 そして翌朝。予想に反して、曇天。出かける頃には、雨が強く降っていました。そして、なにより寒い。持っていったセーター、ジャケットだけでは足りない。ダウンが必要でした。
 メイングランドエスパスを停めると、懐かしの方々がいらっしゃってくれて、久々の再会を喜びました。
 CARBOXさんのブースでは、着々と、綿菓子の準備が。
 僕らは、信州在住の友人と再会し、マーケットを物色に。ステッカーやエスパス関連のグッズなどを探し、相変わらずミニカーなどを購入。原工房さんに挨拶をして、CARBOXさんのブースに戻ったら、笹目二朗さんが図書を販売していました。事前に聞いていましたので、持っていった著書と、このブログのプロフィールとして使用している笹目二朗さんが撮影した写真にサインをしていただきました。

 二日酔いの脳みそと体は、この寒さを受け入れてくれないようで、がくがく震えているのに、体はちっとも温まりません。メイングランドに停めたエスパスの車内は、寒さよけにうってつけ。
 そうこうしていたら、たまたま北村さんのトゥインゴを眺めていた方が、そらまめ号に大変興味を示したとのことで、北村さんがその方をエスパスのところに連れて来てくださったのでした。当然初対面のその方と、エスパスの車内でトゥインゴ談義。最終型のトゥインゴを相当欲しかったらしく、まさか、ちょうど今、市場に出回るなんて信じられないようなご様子でした。気に入っていただけると良いなあ。
 で、体も温まり、ほっとして車外に出たら、NAVIの編集者が、取材に応じて欲しいと。変わった車の特集らしいのですが、周りを見渡せば変わった車しかいないのに。5年も乗った前オーナーから譲り受けたばかりのエスパス、乗って2日目にして取材を受けてしまった。申し訳ないような、嬉しいようなです。独りじゃ恥ずかしいので、北村さんにも写真に入ってもらいました。
 この後、とくさんも、エスパス体験。そう言えば、去年は、そらまめ号のシートを試したばかりというのに。沢山撮られた写真、ぜひ、欲しいです。

 と、そこに、hayaさんが。楽しみにしていたヴェルサティスを見せていただこうと、ようやくメイングランドを離れました。あのラグナ・ネバダiNdenさんだ!まだお会いしたことがないので挨拶したいと思いつつ、ご本人がいらっしゃらないようなので諦め。

 FBMの会場では何度か目にしたヴェルサティスですが、じっくり触って乗ってみたのは初めて。同じラグナから、方やエスパス、方やヴェルサティスに乗り換えた訳ですが、ラグナと共通する点、エスパスとヴェルサティスの共通点も見つけたりして、楽しいひとときでした。

 Cabasseのオーディオが羨ましい。ウッドが何とも美しく、シートはラグナより遥かに上等。リアシートはとっても快適で、大人4人、実に心地よく旅が出来るのでしょう。

 こんなにじっくりとディテールを観察したのは初めて。リアの造形は、かなりアグレッシブ。けっこう尖っていたんですね。

 このグリル、外側に向かってフィンが開いているようです。ちょうど、斜め前から見ると、シャープな縦格子となって見えるようにデザインされているみたいです。

 さあ、お昼ご飯の時間です。チーム・CARBOXをエスパス・タクシーでホテルまでお連れしないと行けません。
 と、思いつつ、お仲間発見でパチり。多分この方と、帰りの中央道でご一緒したと思います。

 白くて、ウインドスクリーンのないタイプ。憧れちゃいます。

 お昼ご飯を食べて、再び会場散策。
 初めて見ました。シトロエンBX 4TCというのですね。グループBのホモロゲーションモデルと、友人に教わるまで分りませんでした。

 こちらのブログで日本に入って来たことは知っていたのですが、やはり、来ていました、クリオ・ワゴン。プジョーのSWのような派手さはありませんが、ルノーらしい正当派ワゴンといった感じで、好印象でした。

 CARBOXさんのブースに展示された新型トゥインゴの、中身をチェックです。ちなみにこの色、そらまめ号と同じライブパステルですが、本国ではエクスプレッションというグレードにしか用意されていませんので、ディーラーで販売されるディナミーク及びGTには設定されないのかと思うのですが、どうなのでしょう。

 明るい車内は、気持ち良いですね。こちらも、ディーラーで販売されるモデルは黒内装ばかりですので、得難いものです。先代トゥインゴから、一気に現代の車になりましたが、これはこれで、好きです。

 この辺は、ちょっと無理矢理感も否めません。メタリックのつまみは、決して、可愛らしいとは思えません。

 このシートは、可愛らしい。トゥインゴらしく感じます。そう、ディーラーで販売されるモデルは、くどいようですが、おそらく黒一色のシートです。やっぱり、こういう明るい内装が好きです。

 旧型か、新型か、この写真で判断できるあなたは、相当なものです(笑)。

 さ、そろそろ出発しないと、長崎に帰れません。妻は実家に帰省しますので、独りで長崎までドライブです。体力を残しておかなければ。
 で、会場を後にしようとしたら、並行もののアバンとクリオが。このアバン、以前乗せてもらったことがあって、最近オーナーが代わられたのですが、実は、密かに狙っていました。あまりに密かにでしたので、まったく波風たたず・・・。真ん中のクリオは、いずれ乗ってみたいと思う1台です。

 会場を早めに後にしたのは、温泉に入るためです。もう、体が芯まで冷えてしまって、とてもこのまま長崎まで帰れるとは思えません。
 立ち寄ったのは、片倉館。全身どっぷり湯に浸かって、冷えた体を温めるにはここしかありません。上りの特急の時刻を気にしつつも、しっかり温まりました。
 妻を駅で見送ってから、いよいよ、ロングドライブの開始です。

 中央道を順調に流していたら、小牧ジャンクション手前で事故渋滞。マニュアルで重たい車体を低速で走らせるのは疲れるのですが、幸い、下り坂でしたので、重力に身を任せていました。最初の休憩は養老SA。ここで夕食としました。
 何時間走り続けても、まったく疲れません。むしろ、燃費に気を遣います。平坦な路面では、制限速度から数割程度上のスピードでは、リッター12〜16キロくらいで走れるのですが、上り坂になるとさすがに重い車体だけあって、リッター5キロくらいまで落ちます。スロットルの開度が燃費に密接に関わることを改めて認識しました。上り坂は、スピードが制限速度まで落ちたとしても、あまりアクセルを強く踏まないよう心がけ、下り坂では、重力を活用して少ないガソリン使用量で徐々にスピードを上げます。こうして平均燃費を徐々に高めながら、京都、大阪を通り過ぎて、次の休憩は吉備SAとなりました。
 この次の休憩は、宮島と、吉備から近かったのですが、宮島の次は、もう、佐賀県の川登SAでしたから、眠気以外は、実に快適なドライブなのでした。
 それは、運転のし易さも関わっていて、189センチの車幅が、実に掴み易い。助手席側の三角窓や、エアコン操作パネルのランプが的確に車幅を伝えてくれるのです。

 2日間で、1,400km近く走りましたが、眠らなくても良いのなら、まだまだ乗り続けていたい。そう思わせるような、見事な走りっぷりでした。

 ということで、今回の戦利品の1つ。すてきなラグナ・クーペ・コンセプトです。発色がとてもきれいで、内装もよく出来ています。

 それと、友人が贈ってくれたエスパス。そう言えば、2年前のFBMでは、フリマを開いて、このエスパスのミニカーを売ったような。